ビジネススタイルで全て「黒」は退屈コーデ代表です

これまで、今お持ちの服を直したり、ネクタイの付け方を改善する事をテーマにお話ししてきましたが、それらは Repair(直す)シリーズとして、今後は以下のテーマも織り交ぜてお話ししていこうと思います。

  • Avoid(避ける)シリーズ : 流行遅れ、ダサい、大衆に埋没、色々ありますが、カッコイイオヤジになる為には、避けた方が良いスタイリングを紹介
  • Add(買い足す)シリーズ : 使い回しが効いたり、一つ持ってるとカッコ良さが上がるアイテムを紹介します

今回は、Avoid(避ける)シリーズの第一回目です。それは、ビジネスシーンで黒スーツをベースに、黒靴、黒バッグ、黒コート、名付けてALL Blacksスタイリング(シャツは除く)はやめましょう!という事についてお話しします。(ビジネススタイルに限っての事で、カジュアルスタイルで全身黒コーディネートというのは、普通にカッコイイ着こなしであるので対象外です)

黒スーツは日本独自の文化?

私は社会人になって最初のキャリアは、メーカーでエンジニアとして働いていた為、スーツを着る事は極めて少なく、スーツを頻繁に着るようになったのは、今から15年前、IT業界でクライアントと頻繁に会う仕事スタイルになってからでした。

その時、入社してすぐに、「何故、こんなにも皆黒いスーツを着ているんだろうか?葬式でもあったのだろうか??」と思った事を今でも覚えています。気付くと、外を見回しても何とも黒いスーツを着ている日本人が多い事か。。洋服好きならビジネススーツはネイビー(紺色)かグレー(灰色)というのが基本ということは分かっているので、一体、誰がこんな間違った常識を教えたのだろうと不思議に思ってました。

「黒いスーツを買っておくと、礼服にも使えますよ」とか
「黒いスーツは何でも合いますよ」とか
「黒は締まって見えますよ」とか

何も知らない、スーツ量販店の店員に言われてしまったのでしょうか・・・と思ってましたが、調べてみると、どうやらリクルートスーツは黒という風に2000年代あたり(ちょうど私が社会人になった辺り)から定番化し、いわゆるスーツ量販店が大量に世の中に提供した様です。さらに、周りが皆黒いスーツを着ていると、同質性を求め易い日本人はさらに周りに合わせて黒いスーツを買ってしまったのだと思います。。

ビジネスシーンで黒いスーツはグローバルで見ると基本的にルールに反しています。こんなにもビジネス街で真っ黒スーツ集団と遭遇するのは世界中どこをみても日本だけです。

黒いスーツは有りか?

黒いスーツは日本独自の文化であることは分かりました。今回のテーマとしては別に黒いスーツをやめましょうという話ではありません。黒いスーツも多少光沢のある生地で、ストライプが入っていたりするものを用い、且つ合わせるシャツやネクタイによっては、有りだと思います。但し、以下の点は抑えて置く必要がありそうです。

  • マットな質感の本当に真っ黒なスーツは、略礼装という冠婚葬祭用のものなので、ビジネススーツには違和感があります
  • あまりに多くの人が着ている為、シャツやネクタイで差別化しないと、大衆に埋没し、本ブログのテーマであるカッコイイオヤジにはなり得ません。そもそもビジネスで黒スーツを着ている人でお洒落な人はあまり見たことがありません。
  • 黒と茶色は意外と相性が良さそうで悪く、よく薄ーい茶色の革靴、バッグを合わせている方も見かけますが、これは完全に色相性的にNGです

では、黒いスーツに黒い靴でとなるわけですが、ここからがALL Blaksスタイリングの話になります。

黒スーツ+黒靴+黒バッグ+黒コート

何となく、茶色の靴が合わないと思い、黒い靴を合わせ、黒いバッグを合わせ、最終的にコートも黒にしておけば、問題ないでしょうと思っているあなた!これが、つまらないスタイリングになる末路です。茶色の靴が合わないと気付くまでは良いのですが・・

全身黒で、シャツだけノーネクタイの白、、これは葬式か結婚式の帰りで、疲れてネクタイを外したおじさんにしか見えません。ラペルピンやポケットチーフをしていれば、まだ定時後のデートスタイルで許容範囲ですが、恐らく、All Blacksでそんな人はいないでしょう。

では、どのアイテムを黒から他の色にすれば良いのか?オススメの順番に記載します

  • 黒いコートをネイビーかグレーに変える(キャメルも意外にお薦めです)
  • 黒いスーツをネイビーかグレーに変える

以上です。理由として、All Blacksの人たちを見てると、一番残念なのがコートです。いかにもスーツ量販店で買いました。という様ななんとも言えない安っぽいデザイン(良く見るのは、シングル、スタンドカラー、両サイドウェストに小さいベルトが付き、何故か光沢感のある、お尻くらいまでの短めの丈)のコートを着ている方がほとんどです。スーツの方はサイズ感だったり、パンツの丈を直したりすれば使えますが、コートは買い換えた方が早いですし、実は最もお手軽にお洒落に見せることができるアイテムなのです。

もちろん、どんなコートを買えば良いのかは非常に重要です。間違っても色だけグレーにするということはやめましょう。どんなコートを買えば良いのかわからない方は、メッセージを頂ければご相談に乗ります。そんなに高いものじゃなくても、今の黒いコートに比べれば格段におしゃれに見せる事ができます。

2番目にスーツの色を変えるというのを挙げました。一番には黒いコートを変えた方が良いですが、今後カッコイイスーツスタイルを目指す上では、ネイビーとグレーのスーツは1着ずつは持って置きましょう。

ちなみに、以上はあくまでビジネススーツに限っての話です。

メンズファッションでは、黒がちょっとしたブームです。カジュアルセットアップの上下黒は問題無いです。